NI伊藤憲武
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官庁ガイドライン索引 / 独禁法・競争法

独占禁止法・競争法の官庁ガイドライン一覧

提携や共同事業を行う際に、どこまでが許容されるかを示すのが公正取引委員会のガイドラインです。取引条件を確定する前に、該当する指針を確認しておく分野です。

この分野で 22件 を収録しています。主な発出機関:公正取引委員会、内閣官房、公正取引委員会競争政策研究センター、国土交通省 物流、経済産業省。各文書の最新版・改訂状況は、必ずリンク先の一次ソースでご確認ください。

Overview

この分野で実務上問題になること

独占禁止法というと市場シェアの大きい企業の問題に見えますが、スタートアップが大企業等との取引条件を検討する際にも問題となります。公正取引委員会は、スタートアップと事業連携を行う事業者との取引慣行について、独占禁止法上・競争政策上の考え方を指針で示しています。

1. 事業連携で問題になる行為

指針が具体例として挙げているのは、次のような行為です。いずれも、取引上の地位が優越している当事者が、相手方に不利益を与える形で行えば優越的地位の濫用として問題になりえます。

  • 秘密保持契約を締結しないまま、営業秘密やノウハウの開示を求めること
  • 連携の検討段階で得た情報を、目的外に利用すること
  • 共同研究の成果に係る知的財産を、一方的に自社に帰属させること
  • 名ばかりの委託として、対価を支払わずに開発をさせること
  • 広範な競業避止義務や独占的な取引義務を、必要な範囲を超えて課すこと

これらの行為は、取引上の地位や具体的な不利益の内容によっては優越的地位の濫用等の問題となり得ます。「大企業の標準契約だから」という理由だけで条件を受け入れるのではなく、指針に照らして合理性や交渉の余地を確認することが重要です。

2. 交渉のときに確認すること

提携の話が来たときに最初に見るのは、秘密保持の範囲、情報の目的外利用の禁止、成果物の知財の帰属、競業避止の範囲と期間、そして解消時の取扱いです。とりわけ知的財産の帰属と競業避止は、その後の資金調達や他社との提携を直接制約します。

交渉が難しい場合でも、公正取引委員会や中小企業庁等には相談窓口があります。直ちに申告を行うかどうかとは別に、問題となり得る取引慣行や相談先を把握しておくことで、交渉方針や社内判断の材料にできます。

3. 自社が発注側・プラットフォーム側になったとき

事業規模や取引関係によっては、自社が取引上優越した地位に立つ側になることもあります。その場合、取引先に対する一方的な条件変更、手数料の事後的な引上げ、返品や在庫リスクの押し付けなどが、優越的地位の濫用等として問題となり得ます。多数の出店者や配信者を擁するプラットフォームでは、規約変更の手続や説明の在り方も重要です。

4. 提携そのものの適法性

競合他社と組む場合には、別の観点が要ります。競争者間で価格、数量、販売先等を拘束する合意に及べば、不当な取引制限(カルテル)として問題となり得ます。共同研究開発や業務提携については、公正取引委員会のガイドライン等も参照し、競争制限の程度や情報交換の範囲を設計段階で確認することが重要です。

この分野を掘り下げた記事:共同開発の知的財産権は誰のものか

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