NI伊藤憲武
日本語/EN

官庁ガイドライン索引 / 消費者取引・約款

消費者取引・約款の官庁ガイドライン一覧

利用規約と申込画面を作成する際に参照します。とりわけ定期購入や解約の導線については、行政の考え方が詳細に示されています。

この分野で 46件 を収録しています。主な発出機関:厚生労働省、国土交通省 不動産、経済産業省 商務情報政策局情報経済課、中央建設業審議会、国土交通省 住宅局。各文書の最新版・改訂状況は、必ずリンク先の一次ソースでご確認ください。

Overview

この分野で実務上問題になること

消費者向けのサービスでは、利用規約よりも申込画面の構成が問題となります。行政の考え方が画面遷移のレベルまで示されている領域です。

1. 通信販売の広告表示

特定商取引法は、通信販売の広告に表示すべき事項を定めています。価格、送料等の負担、支払の時期と方法、引渡しの時期、返品の可否と条件、事業者の氏名・住所・電話番号などです。いわゆる「特商法に基づく表記」のページは、この義務に対応するものです。

通信販売にはクーリング・オフの制度がありません。ただし、売買契約について返品特約を表示していない場合には、原則として商品を受け取った日から8日以内であれば、消費者の送料負担で申込みの撤回・契約の解除ができる法定ルールがあります。返品不可等の特約を設ける場合には、その内容を広告や最終確認画面で明確に表示する必要があります。

2. 最終確認画面

申込みの最終段階の画面には、分量、価格、支払の時期と方法、引渡し・提供の時期、申込みの期間に関する定めがある場合はその内容、申込みの撤回・解除に関する事項を表示することが求められます。加えて、申込みとなることやこれらの事項について誤認させる表示をしてはならず、申込み内容を容易に確認・訂正できる仕組みも必要です。

典型的に問題となるのは定期購入です。初回価格を大きく表示する一方で継続条件や支払総額を目立たなくする、解約条件を最終確認画面で容易に確認できない形にするといった表示は、特定商取引法上問題となるおそれがあります。最終確認画面で、契約期間、各回の代金、支払総額、解約条件等を消費者が容易に確認できるかを点検します。

3. 解約の導線

申込みはウェブで完結するのに解約は電話のみ、という設計それ自体が直ちに違法になるわけではありません。ただし、最終確認画面等では解約条件や連絡方法を明確に表示する必要があり、契約の解除を妨げるために解除に関する事項について事実と異なることを告げる行為は禁止されています。表示した方法で実際に解約できるか、過度に連絡困難な運用になっていないかも確認が必要です。

4. 消費者契約法の不当条項

利用規約に書いても効力が認められない条項があります。事業者の損害賠償責任を全部免除する条項や、故意・重過失の場合に一部免除する条項は無効です。「当社は一切責任を負いません」という一文は、この点で効力を有しません。

また、解約時の損害賠償額の予定や違約金は、同種の消費者契約の解除に伴い事業者に生ずべき「平均的な損害」の額を超える部分が無効です。一方、支払遅延に対する遅延損害金等は、年14.6%を超える部分が無効となります。加えて、消費者の権利を制限し義務を加重する条項で、信義則に反して消費者の利益を一方的に害するものも無効です。免責や違約金は広く定めればよいというものではなく、条項ごとに有効性を確認する必要があります。

この分野を掘り下げた記事:利用規約を定型約款として契約内容に組み入れる

Documents

この分野の収録文書


他の分野を見る

この分野のご相談

ガイドラインの当てはめは、事業のモデルによって結論が変わります。自社に適用されるのはどれか、どこまでの対応が必要かについてのご相談は、お問い合わせフォームからご連絡ください。