NI伊藤憲武
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官庁ガイドライン索引 / 契約・電子契約

契約・電子契約の官庁ガイドライン一覧

契約書を紙から電子に移行する際、どこまでが有効かの判断は各省庁のQ&Aに依拠しています。社内規程を電子契約前提に改訂する段階で参照する分野です。

この分野で 42件 を収録しています。主な発出機関:中央建設業審議会、厚生労働省、国土交通省 不動産、経済産業省、内閣官房 国家サイバー統括室。各文書の最新版・改訂状況は、必ずリンク先の一次ソースでご確認ください。

Overview

この分野で実務上問題になること

契約の電子化は、導入そのものよりも「どこまでが有効か」「どのように保存するか」の判断で滞ります。この判断は条文ではなく、各省庁のQ&Aと解釈に依っています。

1. 電子署名法と立会人型サービス

電子署名法3条は、本人による一定の電子署名が行われた電磁的記録について、真正に成立したものと推定する旨を定めています。問題は、クラウド型の電子契約サービス(利用者ではなくサービス事業者の名義で署名が付される、いわゆる立会人型)がこれに当たるかでした。

いわゆる立会人型の電子契約サービスについては、政府のQ&A(電子署名法3条関係、2024年1月改定)で、利用者の意思に基づく処理であり、利用者とサービス提供事業者内部の双方のプロセスについて十分な水準の固有性が確保される場合には、3条の推定が及び得るとの考え方が示されています。二要素認証は固有性を高める方法の一例であり、特定の方式だけで一律に決まるものではありません。認証方法、ログ、改変検知等を含めて確認します。

2. 電子取引データの保存

電子帳簿保存法では、電子的に授受した取引情報について、その電子データ自体を保存する必要があります。紙に出力して併用することはできますが、紙だけを保存して電子データを廃棄する運用では足りません。保存要件には真実性の確保と可視性の確保があり、検索要件については売上高等に応じた免除や猶予措置もあるため、自社に適用される要件を確認します。

実務上見落とされやすいのは、対象が契約書に限られない点です。メールに添付された請求書や、ウェブ上でダウンロードした領収書も電子取引に当たり得ます。契約書だけを電子契約サービスで保存し、それ以外の電子取引データを紙だけで保存している場合は、電子データの保存状況を見直す必要があります。

3. 定型約款

利用規約を民法上の定型約款として契約内容に組み入れるには、まず定型取引を行う合意があり、そのうえで、定型約款を契約内容とする旨の合意があるか、定型約款を契約内容とする旨をあらかじめ相手方に表示していることが必要です。申込画面等で規約への言及がない場合、契約そのものが成立しないということではなく、規約の各条項が契約内容に組み入れられるかが問題になります。

次に変更。相手方の一般の利益に適合する変更か、契約目的に反せず、変更の必要性・変更後の内容の相当性・変更条項の有無や内容その他の事情に照らして合理的な変更であることが必要です。変更する場合には、効力発生時期を定め、変更する旨、変更後の内容、効力発生時期をインターネット等の適切な方法で周知します。「当社は規約を随時変更できるものとします」という条項を置いただけで、どのような変更でも有効になるわけではありません。

また、定型約款の条項のうち、相手方の権利を制限し、または義務を加重するもので、その定型取引の態様や実情等に照らして信義則に反し相手方の利益を一方的に害すると認められるものは、合意しなかったものとみなされます。免責条項については、相手方が消費者であれば消費者契約法の規制も別途確認が必要です。

4. 印紙税

印紙税は課税文書の「作成」に対して課されるため、電子的に授受される契約には課されないという扱いが実務上定着しています。契約書を電子化する経済的な動機として、この点が大きい取引類型(請負契約、継続的取引の基本契約など)があります。ただし、紙で出力して相手に交付すれば別途の検討が必要になります。

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